精霊棚についての情報。日蓮宗・浄土宗・曹洞宗・真言宗の宗派で違いがある精霊棚の飾り方についての情報を掲載。また、新盆(初盆)などお盆時期に精霊棚で戸惑わない方法なども掲載しています。
精霊棚とは、精霊を迎えるために、お盆の間だけ臨時に設ける祭棚のこと です。また、盆棚とも言われ、位牌を安置し、お供えをする棚です。お盆の時期になると、茄子で作った牛や胡瓜の馬が供えてあるのをよくみかける事があると思いますが、これは、御先祖さまの霊が牛に荷を引かせ、馬に乗って行き来するという言い伝えによるものです。但し、お盆のしきたりや精霊棚の飾り方は曹洞宗・日蓮宗・浄土宗・真言宗などの宗派や地方によって異なりますのでご注意下さい。そこで、初盆(新盆)を、はじめて迎える方のために精霊棚の基礎知識をご紹介しましょう。ただし、これはあくまでも私見ですので、ご不明な点は菩提寺の僧侶にお聞きになると良いと思います。
精霊棚にお供えする、お供え物で代表的なのが、ナスの牛とキュウリの馬でしょうね。これにもちゃんと意味があるんですよ。ナスの牛とキュウリの馬は御先祖様の乗り物として、迎え火の時に門前に用意し、焚いた後で御盆棚まで持ってきます。さらに送り火の時に門前に出します。その他、灯明に模したホオズキを供えたり、季節の野菜・果物等をお供えします。この様な物を供えなければならないと言う決まりは特にありません。仏様の喜ぶ物、好きだった物をお供えし、その感謝の気持ちを表しましょう。日本では仏教伝来以前から「御霊(魂)祭り」など、祖先の霊を迎える儀式が存在しました。推古天皇(606年)の時代、僧と尼を招き食事や様々な仏事を行う"斎会(さいえ)"が設けられ、この様式が現在の「お盆」の原型になったと考えられています。朝廷で始まったお盆はその後、武家・貴族・僧侶・宮廷などの上層階級で主に催され、一般庶民に広まったのは江戸時代になってからのようです。江戸時代に入り町人がある程度の財政力を持つようになり、仏壇の普及や盆提灯に使われるロウソクの大量生産とともにお盆行事が広く根付いたと言われています。このように、元々日本人が持ち合わせていた「祖先を供養する心」とお盆行事は固く結びつき、「お盆」は今日まで受け継がれてきています。
精霊棚などの飾り方にも宗派によって様々です。特に浄土宗では、基本的にお盆独特の飾りはありません(地域によっての違いはあります)。迎え火や送り火の習慣もありません。供物などの準備はしますが、精霊棚もなければ、ナスの牛やキュウリの馬を飾ることもありません。これは、ご先祖は浄土で仏様となっているので、霊となってあっちの世界やこっちの世界をウロウロしているということはなく、お盆の時期だからといって特別に戻ってくることはない。というのが浄土真宗の考え方のようです。だからといって、お盆行事をおろそかにしているということではありません。他にも、曹洞宗・日蓮宗・真言宗などの宗派によって若干の精霊棚に対しての考え方は違いがある事を理解しておいた方が良いと思います。特に、初盆(新盆)をはじめて迎える方は解らない事ばかりですよね。精霊棚などの飾り方にも地域によっていろいろ違いがありますので、菩提寺に尋ねるのが一番良いかとおもいますが、ちなみに私の実家(静岡)では、盆棚を飾り、十三仏の掛け軸を正面中央に掛け、盆棚には、位牌・供養膳・線香セット・まこもセット(牛・馬など)を飾ります。その周りに、親族から頂いた提灯などを飾ります。迎え火・送り火に関しましては、家紋・家名などを入れた弓張り提灯や、こんばん提灯などで、墓地まで火を絶やさずにお迎えに行きます。送り火も同じように墓地まで送りに行きます。お盆ってすることがいっぱいあって大変ですよ。特に初盆(新盆)は未知の経験ばかりですので、戸惑う事ばかりですので、年配の御親戚や菩提寺の僧侶にご相談するのが一番だと思います。ただ、ご先祖様を尊ぶ気持ちは皆同じです。命をいただいたご先祖、そして仏様に感謝をするという心が大事だと言う事です。